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精神力 その5
 いよいよ公立高校入試が目前に迫ってきました。我々は進路指導の際に受験校を下げるようにとは決して言わないことにしています。受験したい高校があって、現状の学力では無理だというのなら、手の届く学力が身につくように努力すればよいだけの話だと考えているからです。

 はっきり言って高校入試に才能はいりません。その意味で、高校入試は「自ら掲げた目標に向け、全力で努力する」ということを誰もが体験できる非常に重要な機会なのです。とくに今の子供達のほとんどは本気で努力するということがどういうことか知りませんから、「現状の学力で手の届く学校を」という安易な進路選択をしてしまうと、その貴重な機会をふいにすることになります。

 しかし現実には、多くの人が本気で努力をする前に安全策に流れます。落ちたときの精神的ダメージを考えてのことでしょうが、そうして安全な橋しか渡らなかった人間がのうのうと暮らしてゆけるほど今の世の中は甘くないと思います。

 一国の経済が世界経済と無関係で発展することは不可能な時代だということは、昨年来の世界的
不況を見れば明らかです。以前のような安心安全型の日本的経済システム、年功序列や終身雇用はもう過去のもの。ノーリスク・ノーリターンの時代なのです。

 ここでも大切なのは精神力です。失敗するかもしれないという不安とプレッシャーに耐えながら、成功することを信じて努力する。その過程でこそ、いや、その過程でしか、本物の精度や完成度は得られないものだと思うのです。人間は、不安でプレッシャーがかかる、しかしそれでも成功したいと思うときに、不安要素や不確定要素をできる限り排除しようと努力するものだからです。

 これはどんな仕事にも当てはまることだと思います。たとえば、新しく開発した商品を世に問うとき、それが受け入れられるかどうかは出してみなければわかりません。その開発は常にリスクと不安を抱えながらのものになるはずです。だからこそ、受け入れられると確信が持てるところまで製品を磨き上げる。そして、そうした過程を経てつかんだ成功だからこそ本物の自信になるはずです。

 もちろん失敗することもあるでしょう。しかし、成功を目指してした失敗からは必ず何かを学びます。何がまずかったのか、何が足りなかったのか、何が間違っていたのか、これが本物の反省であって、その経験は必ず精神を鍛え、次の成功に繋がるものです。

 しかし、リスクを負うことすらしない脆弱な精神からは何も生まれません。むしろ、時には、とんでもない勘違い人間を生みます。安全な橋しか渡っていないと、本当の努力をしたことがない分、自分はやる気になりさえすれば何でもできると勘違いしてしまうからでしょう。

 以前、高校3年を目前にしてbe動詞と一般動詞の区別すらできないのに、現役で外大に行くつもりだと豪語している子が入塾したいと言って来たことがあります。本当に可愛そうなのですが、レベルUPテストを使って、現実(彼の本当の実力)に気づかせることにしました。そのうえで「この状態から外大に受かるためには何年もかかるけど、それでもやろうと思うのならつきあうよ」と。力なく帰って行く姿を見ながら、早い時期に努力と精神力の大切さを教える重要性を改めて痛感しました。

 そのときふと気が付いたのです。
「進路指導の際に、現状の学力で受かる学校しか生徒に受けさせないというやり方は、落ちるかもしれないという不安やプレッシャーに対して、生徒以前に親や教師の方が先に負けてしまっているからではないのか」と

 私達は生徒に志望校を下げろとは決して言いません。かわりに努力を求めます。おかげで、我々もこの時期には安眠できない日々が続くことになるのですが、塾生達と共にこの不安とプレッシャーに打ち克ち、精神的にもっと強くなりたいと頑張っています。
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