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精神力 その8
前回(精神力その7)で、何度も同じ間違いを繰り返すということについて述べましたが、今回はそれに
関連する問題、つまり今の子供達は全くと言っていいほど「見直しができない」ということについてお話ししようと思います。

 もっとも見直しがやりやすいのは数学(算数)の計算です。検算という言葉があるように、ほとんどの計算については定まったやり方があり、それに従うだけで容易く見直しができるからです。しかし、学力低下が叫ばれる以前から、この検算のできない子供が増えており、今ではほとんど全員ができないと言っても言い過ぎとは思えないくらいです。

 そういう子供が増え始めた頃は、ただ知識として検算のやり方を知らないだけ(それも問題ではありますが)で、それを教えればできるようになるだろうと思っていました。しかし、それから間もなくして、検算のやり方を教えても、いつまでも計算が合わない子供が珍しくなくなりました。

 現象的には様々な原因があります。たとえば、字が汚いために自分で書いた字を途中で読み間違えたり、途中の計算式をきちんと書かなかったり、単に正確に計算するための練習が足りなかったり、そもそも掛け算・割り算の意味を理解していなかったりと言ったことが、重なっています。ところが、こうした目に見える問題点を全てつぶすべく、指摘、指導、訓練しても今の子供達は、一向に計算が正確にならないのです。こうなるともう知識や練習量の問題でないことは明らかです。

 では、一体何が原因なのか。一言で言えば、「自分が間違える」ということを前提に考えない、「自分はもしかしたら間違えるかも、間違った場合には・・・」という想定ができないということなのです。「人間は誰しも間違いを犯す。当然自分も間違える。だから、ある意味では、自分がやったことも信用できないはず」そう考えられなければ、自分のしたことについて検証ができませんし、それでは良い仕事・完璧な仕事はできないはずです。しかし、「自分が間違えるはずがない」と思い込んでいたら、検証そのものが必要ないことになりますし、粗雑な仕事をしておいて恬として恥じない大人になってしまいます。(昨今、ニュースでそういう事件をよく見かけますが)

 よくあることなのですが、テストを採点をして、間違ったところを直すように言って返却すると、何度も計算し直した後で、「どこが間違ってるん?」「これでおおてるんちゃうん?」「先生が間違うてるんちゃうん?」という反応をする。これは成績の良し悪しとは関係がありません。正確に検算をすれば、間違いはすぐに発見できるはずなのですが、彼らのやり方を観察していると、2度目も3度目も全く同じやり方をし、そして同じところで間違える。「自分が間違えるはずがない」という無意識の前提があるからそういうことになるのです。

 そういう前提でいる限り、「違う角度から考えてみよう」「もしかしたら・・・」そういう発想は持てません。進歩・向上というのは絶えずそう考えることによって生まれるものだと思います。そして、何より「自分が間違えるはずがない」という前提でしか物事を考えない人が、果たして他の人間と信頼関係を結ぶことができるでしょうか。そう言えば、昨今の子供達は、素直に謝ることができなくなっています。それも、「自分が間違えるはずがない」という意識によって引き起こされる問題の一側面に思えてならないのです。もっとも、大人でも「逆切れ」をする人が増えましたから子供のことばかりは言えないと思いますが。

 ついつい人のせいにしたくなる、これは人間の性なのかもしれません。しかし、そこをぐっと堪え、相手を責める前にまず自分に非はないのかと熟考する。そういう自らを厳しく律する姿勢こそが今の世の中に最も必要なものなのかもしれません。まさに精神力の問題だと思います。かく言う私も、こう書きながら自分の言葉が自分自身に突き刺さります。

 この次は、自戒の念も込めて「自分が間違えるはずがない」と考えることの危うさについてさらに掘り下げてみようと思っています。

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