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できる子できない子8 続
さて「できる子できない子8」の続編です。

前回の問い:「象は鼻が長い」という文の主語は何でしょう?

正解は「鼻が」です。「象は」じゃないのかと思われた方もおられるかと思います。
実際、入塾間なしの子供たちは、まず間違いなくそう答えます。そこで私は必ずこう教えることにしています。

主語が「鼻が」なのは、必ず主語と述語はペアだから。「鼻が長い」んであって、「象が長い」んじゃない。
主語は常に述語とペアで考えないといけない。

これで多くの子供が納得してくれます。しかし残念ながら、本当に理解してくれるわけではありません。
ほとんどの子が「~は」にばかり気を取られていたら駄目だ「が」の場合にも気をつけようと思うだけで、
一番大切なことつまり「主語とはどういうものか」ということをしっかり考えてはくれません。
日本語は主語を省略することが多く、文のどの場所にでも主語を持ってくることができるので、
機械的なやり方では本当にできるようにはなりません。だから、考えようとしない子は入塾後数年たっても、
「雨さえ降って来た」という文の主語には全く気がつかないままなのです。

このことが後にどれほどの致命傷になるかを述べるのは別の機会に譲るとして、「主語とは一体何か」ということを考えてくれる子とそうでない子との間には、一般の方にはちょっと想像もつかないくらい深い溝があります。
考えようとしない側にいる子は、それに気づいて改めない限り、今後どんなに時間をかけて勉強したところで、
考える子が立っているのと同じ地平に立つことはできません。まさに岐路なのです。

では一体何が両者を分けるのでしょうか。

それは、ものを教わるにあたって、

「答えが正しく書けることを目的とするか」 それとも 「答えが書けるのは理解した結果と考えるか」


ということです。前者ができない子、後者ができる子の捉え方なわけですが、前者の場合、ろくに考えもせず、
とにかく答えだけを知りたがる。
これは、自分ができないこと、分からないことを、自分自身の問題とは考えていない証拠です。

誰でも自分にできないこと・分からないことがあるという事実は受け入れたくないものです。
できる子=教わっていることを自分の問題と受け止めている子は、何とかして自力で答えを導き出そうとします。できないと嫌ですから。

ところが、できない子の場合だと、自分にできないこと・分からないことがあるという事実と自分とを
まったく切り離して考えます。教わっていることがわからなくても、自分とは関係のない問題だという
心的態度を取るわけです。

この心的態度はとても危険です。できなくても平気、分からなくて当然という言動となって現れ、
自分が知らないこと、できないこと、わからないことを「恥ずかしい」と感じることがなくなるからです。
これは、ものを教わる際にある上下関係、つまり、教える側が上で教わる側が下という至極当たり前の立場を
受け入れられない心理へと繋がって行きます。

昨今の学級崩壊や学力低下など学校を巡る多くの問題はこのことが大きく影響していると私は考えていますが、
最近では頭のいい子達についてもこの傾向が顕著になって来ているのが気がかりです。せっかく頭が良いのに、「答えが正しく書ければそれでいい」というのは実にもったいない話です。

この考え方のままでは、まず高校の内容を身につけるのは非常に難しいでしょうし、何より自分の適性を見極めることができません。そういう子は教わっている内容に興味を持ったり、分からないことを自分で調べたりと言った
学習を発展させる動機が全くないからです。

本来、学習は自分で発展させることこそ重要で、それが自分の将来へ繋がっていくものです。これは勉強に限らずスポーツでも同じです。人と同じこと、命じられたことしかやらないというのでは人より優れた状態になるはずがありません。結果、社会に出なくてはならない段になっても自分が何者かが分からず、モラトリアム期間だけが延びていく。こうなってはもう手遅れです。

わが子の前にレールを敷いてやって、成績やテストの点だけで一喜一憂なさっている親御さんは特に気をつけて頂たいと思います。もしかすると、わが子のためを思ってやっているつもりが、上述の傾向をただ助長しているだけかもしれませんよ。


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