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卒塾生が来てくれるたびに思うこと
新風館には、お盆頃から9月(大学生はまだ夏休み)にかけて、
たくさんの卒塾生達が近況報告と後輩達の激励のために訪れてくれます。
塾生達に配っているおやつは、ほとんどが先輩たちからの差し入れです。
卒塾生達の温かい心遣いに感謝です。

初期の卒塾生達はもう三十歳を軽く越え、家庭を持つ者がほとんどで、
仕事が忙しいうえに子供もいる者が多く、どうしても会える機会が減ってしまいますが、
それでも時間が出来れば顔を見せにやって来てくれます。
本当に嬉しい限りですし、個人的にはこの仕事をやっていて良かったと思う瞬間でもあります。

アメリカ在住で帰国する度わざわざ来てくれる者、
転勤族で日本各地を渡り歩く者、地元に残って家業を継ぐ者、
幼い我が子を連れて遊びに来てくれる母親、
本当に人生色々ですが、みなとっても頼もしくなりました。

もちろん、人生というものは、常に順風満帆とは行きませんから、
悩みを抱えて相談に来る者もいます。
みんなもう立派な大人ですし、それぞれの分野で頑張っている人間ばかりですから、
私のように世間が狭く、大した能力もない者に、さしたる助言が出来るわけではないのですが、
みな熱心に耳を傾けてくれます。
きっと、みな私を立ててくれているのだと思いますが、
たとえ少しでも彼らの求めに応えられる人間でいられるよう、
これからも地道な努力を続けてゆこう、と思っています。

これまで私は、新風館という場所を
卒塾生達が大きな悩みを抱えたとき、立ち戻れる原点にしたいと思ってやって来ました。
私個人は、彼らにとって不動の道標であることを自らに課して来たつもりです。

ただでさえこの国の人間は時代の風潮に流されやすく、自分を見失いがちですから、
何かで行き詰ったり、大きな挫折を経験したとき、一体自分が何処に立ち返って、
どうやって自分を見つめ直せばいいのかが分からないという人もきっと多いことでしょう。
ですから、新風館は卒塾生達が困難な時に立ち戻れる原点で在り続けなくてはならない
と考えているのです。
一人一人の抱える問題を解決してあげることはできずとも、せめて、
共に悩み、進むべき道を見出す手助けができれば、と思っています。

この世に完璧な人間なんていませんから、誰にでも何かしら問題点はあるものです。
真摯にそれと向き合って、一つ一つ乗り越えてゆけばいいのです。
それが進歩というものでしょう。
若くて柔軟なうちに、それを地道にやった人間ほど、将来が明るいものになるのは自明の理。
しかし今の時代、自分という人格が抱える問題点を直視するのを避け、
「自分は正しい」と思いたがる若者の何と多いことか。

しかし、人生とは良くしたもので、
卒塾生達から相談を受けるたびに思うことですが、
自己評価が高過ぎて自分の欠点や弱点を自覚できなかった者や、
問題を自覚してはいても、きちんと向き合えずに先送りにしてしまった者、
あるいは、頑張ってはみたけれど、十代の間には克服できなかった者というのは、
人生のどこかのタイミングで、それがもとで大きな躓きを経験するもののようです。
在塾当時にも頑張っていた彼らですら躓くものなのですから、
若い時に頑張らなかった人間が大きな挫折を経験するのは当たり前でしょう。
人間、結局は自らの抱える問題点から逃げられやしないのです。

ですから我々は、今も昔も、塾生達の抱える問題点について、
本人に対しても親御さんに対しても、はっきりと指摘するようにしています。
見て見ぬふりをして問題をやり過ごしたところで、将来困るのは生徒自身ですし、
たとえ、今は本人に受け止める準備が出来ておらず、拒絶されたとしても、
いつかそれと向き合う時が来て「あのとき指摘されたことだ」と気づくかもしれないからです。
自分の問題点に気づきもせずにやり過ごした人は、きっと大きな挫折を経験した時でも、
自分の何処がいけなかったのかすら分からないでしょう。

この点で非常にまずいのは、昨今顕著である、
耳が痛い話はせずに済ませるのが当然であるかのような風潮です。
みな耳障りの良いおべんちゃらや、「いいね!」と言ってもらうことだけを期待する。
進歩向上を目指すうえでこれは、無意味であるだけでなく、はっきり言って有害です。
進歩向上のために取り組むべきは、問題点の洗い出しとその改善であり、
すでに出来ることを大声でアピールすることでも殊更に称賛することでもないでしょう。

しかし残念ながら、我々が単刀直入に塾生の問題点を指摘すると、
ほとんど条件反射的に拒絶反応を示される方がとっても多いです。

でもちょっと考えてみて下さい。
何も問題点がないのなら、とっくの昔に出来るようになってると思いませんか?。
進歩向上を妨げている問題点を放置したままでは、
出来るはずのことも出来るようにはならない。当たり前のことですよね。
何かを本当に出来るようになりたければ、自分の問題点を認めないといけない。
これって、何事においても上達するための大前提だと思うのです。

そりゃ耳障りのいい話ばかりしていて出来るようになるものなら、我々だってそうしたい。
しかし、人間は心の痛みを伴う努力をしなければ進歩向上できないものだからこそ、
何事についても誰もが上達できるというわけにはいかないのだという単純な事実に
この国の人間はそろそろ気づかないといけないんじゃないかと思います。

そういう心の痛みを引き受けるつもりのない人間が進歩向上を求めてはいけないし、
そういう人間が多数を占めるようになってしまった国では、
安定した豊かな生活など望むべくもないのだということに早く気づかなくてはいけません。
私ごときがこんなことを言わなくたって、
この国の豊かさを支えて来た技術者や職人さんにとっては、
きっと当たり前すぎるほど当たり前の話でしょう。

卒塾生たちが思い悩んで相談に来るのも、
心の痛みを引き受けて前進しようという意志あってのことと思えばとても心強いです。
彼らのような若者達が一生懸命頑張っているという事実は、
この国の未来に明るい希望を与えてくれます。
私達も卒塾生たちに負けないよう、もっともっと進歩しようと思います。

みんな、色々あるだろうけど、これからも一緒に頑張っていこう!


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